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高校時代のこぼれ話・・・


高校3年生の大阪府春季大会のこと。
1回戦を無事に勝利し、2回戦の相手はなんと上宮高校・・。

当時の上宮は元木(元巨人)や種田(元中日)を擁し、前年の甲子園で準優勝した強豪中の強豪。

僕らは上宮と対戦できることをすごくに楽しみにしていた。春季大会の2回戦ということで、試合の日がちょうどゴールデンウィークの真っただ中だった。
あの上宮と対戦するとあって、我が八尾高OBも張り切ってバスを貸し切ってくれ、
僕らはどこまでできるかという不安と期待が入り交じり、興奮状態だった。
いつもは重たい荷物(金属バット、ヘルメット、ボール)などを持って電車に乗り込まないといけないのだが、今回は貸し切りバスなので楽ちん^^。
“やっぱり強豪と対戦するときはOBも気をつかってくれるんだなあ”と感謝しきり。
バスは順調に進んでいたのだが、徐々にペースダウン・・。あれ??
周りを見るとゴールデンウィークに遊びに行く家族連れの車で、大渋滞!!
普段は試合の1時間半前には会場に到着するので、少々渋滞に巻き込まれても影響ないだろうとみんな気にもしていなかった。
しかし、試合会場に近づくにつれて、渋滞は激しくなり車は全く動かない状態に・・。
歩いている人にもどんどん抜かれていく。気がつけば試合の1時間前になっていた。
みんな徐々に焦りだし、“本当に試合前に着くのだろうか?”という不安が出てき始め、
運転手さんも監督も明らかに焦っている・・。いつもならとっくに試合前のアップを開始している時間になっても、僕らは一向に進まないバスの中・・。
少しずつはバスも進み始めるが、このままではどう考えても試合開始には間に合わない。
あこがれの上宮との試合がこんなことでできなくなるなんて!みんなのイライラは頂点に達していた。
すると誰かが“今からバスを降りて会場まで走るぞ!”と言いだした。“そうだ、このままでは絶対間に合わないから走ろう!”とみんなの気持ちはひとつになった。
しかし、ただ走るだけではない。自分のグローブやスパイク以外にチームの道具をみんなで分担しながらのランニング・・。ドスドス、ガチャガチャ・・。
途中、何やら僕たちの写真を撮っている人がいたが、気にしているひまもないので
ひたすらランニング。
約30分後、試合時間に間に合ったかどうかは忘れてしまったが、なんとか試合をさせてもらえることに。
うちの先発ピッチャーは重い荷物を持って、ランニングしたため、もうすでにへとへと状態・・、その上相手は甲子園で準優勝の上宮・・。
相手になるわけもなく、初回なんと1死も取れずに7失点!!
一体いつになったらこの試合は終わるんだろう?
“弱り目にたたり目”とはまさにこの事・・。
そのあとなんとか5回終了まで0点に抑えたが、6回に3点を奪われ6回コールド負け。
10-0の完敗だった。

バスから降りて、必死に走り、試合に負けるまでほんとに一瞬の出来事だった。
でもやっぱり上宮は強かった・・。

翌日のスポーツ新聞に僕たちのことが大きく載っていた。
“ああ遅刻!八尾ナイン”
by   at 09:45  | Permalink  | Trackbacks (0)
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