インプラント問題
最近よくNHKで歯科インプラントの問題が取り上げられています。
インプラント治療はうまくいけば、今までは解決できなかった問題が簡単に解決でき、
患者さんの満足度も大きい画期的な治療法です。
しかし、場所や条件によっては危険を伴うことも多いのです。
この問題はいずれ大きな問題になると思っていましたが、やっと問題に
なってきた感があります。
インプラント治療は非常に高度な診断力と技術を必要とする治療法なのですが
ほんの数日講習を受けただけで、インプラント治療を行う歯科医師も多いのです。
私は口腔外科でいろんな手術を経験してきましたが、数々の手術の中でインプラントの
手術が一番難しいと感じています。
病巣を取るのではなく、自ら問題を起こすかもしれないもの(インプラント)を
植え込まなくてはならないからです。
NHKでは熟練した技術と知識が必要で医療側に確立されたガイドラインが
必要であると 放送されていました。
まさにその通りだと思います。
放送で言われていたような血液検査や唾液の検査までは必要ないと思いますが・・・。
また歯科医師のモラルの低さも取り上げていました。
こういう意見は真摯に受け止め、今後の患者さんの治療にあたって行きたいと思います。
これから歯科インプラントに関する問題がまだまだ出てくるように思います。
(いままでほとんどなかったのが不思議なくらいです)
しかし、勘違いしてもらいたくないのはインプラントは本当にいい治療のうちの1つで
満足されている患者さんが多いということです。
われわれ歯科医師はここでもう一度原点に返り、安全性が高くなおかつ患者さんに
できるだけ満足してもらえるような治療を提供できるように知識と技術を高める必要が
あるでしょう。