口腔がんについて①
こんにちは。
大型台風が近づいていましたが、大したことがなかったようです^^。
最近”口の中のがんが心配”と言われて来院される患者さんが
多いので、今回は口腔がんについてお話します。
少し話はそれますが、がんに対する思いを書いてみます。
卒後、大学病院の口腔外科で研修していたのですが、担当した患者さんが
がんの再発などで亡くなってしまうことがたびたびありました。
研修医のころは仲良くなった患者さんが亡くなってしまうと本当に悲しく、涙する
こともよくありました。
がんは進行すると本当に怖い病気です。
ある一定以上の大きさや深さになると急速に大きくなったり、転移したりします。
そうなると手術の範囲は大きくなり、命が助かったとしても手術のために顔が変形したり
食事ができない、話せないなどの後遺症が残ってしまいます。
しかし、早期発見ができれば”口腔がん”に関してはそれほど怖くはありません。
口腔がんは他のがんとは違い、直接目で見えることが多いので、早期発見が
しやすいのです。
早期にに発見できると手術範囲も非常に狭く、簡単に終わります。
大きさが数ミリ違うだけでそのあとの運命がまるで違うのです。
患者さんは異常があればすぐに口腔外科を受診するようにしてください。
口腔外科以外の普通の歯科では、発見が遅れてしまうこともあります。
”口腔がん”は口の中にできるがんの総称で、舌、歯肉、頬、口底、口蓋など
口の中での歯以外の場所はどこでもがんはできます。
上の写真は舌がんです(この写真は大きくなりません)。
左奥の少し盛り上がった部分ががんの部分です。
口腔がんのうちの半分以上(60%)は上の写真のような舌がんです。
舌がんの症状や手術法については次回お話します。