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続き

もうお分かりかと思いますが、彼女の病名は過換気症候群(過呼吸症候群)です。

真っ先に疑うべき疾患なのですが、あまりにも四肢の硬直が著明で痺れも
体全体に及んでいたために、脳疾患が頭をよぎりました。

モニターではわずかに血圧低下を認めるもののそのほかは全く異常がなく、
まずまず会話もでき、時間とともに手足の硬直が軽減してきたので
過換気症候群と診断しました。

足をあげて安静位をとり、しばらくモニター下での管理を行いました。

全く水分補給ができなかったので、昼休みになってから点滴を200ml行うと
血圧も上昇し、顔色も戻り一安心。

昼からの実習には元気にもどり、帰って行きました。


過換気症候群は通常の生活をしていてもよく起こります。
特に若い女性でよく見られます。

しかし、ここまでの激しい症状はあまり起こりません。
手足の硬直や痺れまでは出ないことの方が多いようです。

一般的にはやや呼吸が早くなり、顔面蒼白、気分不良ぐらいの症状です。

安静にして横になっていれば特に何もしなくても必ず良くなります。

しかし、自分で過換気症候群と決めつけるのは危険なので、わからない場合は
近くの病院まで車で搬送するか、緊急を要するような場合は救急車を呼びましょう。

AEDの使用法でもそうなのですが、一般の方ができるだけ全身的なことに
興味を持って頂き、身内や知り合いの方の一大事の時には適切に行動できる
だけの知識を持つことはとても大切なのです。

このブログが少しでも皆さんのお役にたてれば幸いです^^。

by   at 08:03
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