麻酔科時代③
ICU(集中治療室)には予断の許さない状態の患者さんばかりがおられます。
現場では常にピリピリした緊張感に包まれており、だれも無駄口は言いません・・。
心臓外科、移植手術、重度の腎不全の患者さんなど、今まで経験したことのない
患者さんばかり・・。
ICUではいろいろな状態の患者さんを把握することがとても難しく、
いくら勉強しても追い付かない。
そういう意味でICUで当直することは非常に怖さを感じていました。
それともう一つ、もっと怖いものが・・・。
そう、ICUの看護師さん・・。
いつも緊張感のあるICUでは看護師さんもピリピリしています。
看護師さんは基本的には医師の指示がないと動けません。
経験のない僕たちがベテランの看護師さんに指示をしなくてないけないのです!
指示がはっきり出せなかったり頼りない態度を出すと”上の先生に聞いてきて!!”と
怒鳴られます。(当直は上司の先生と一緒です)
返事もしてくれない時もよくありました^^。
(少しの指示の遅れや間違った指示が患者さんの容体に影響するため、看護師さんたちも
常に緊張状態なんです。)
それが一晩中続くのです・・。
(ICU当直は一睡もできません)
睡魔と看護師さんからのプレッシャーに耐え、時間が過ぎるのをひたすら待ちます。
(患者さんの容態安定と緊急の手術が入らないことを祈りながら・・・)
はじめのうちは特に異変はなく、睡魔やプレッシャーはありましたが比較的無事に
終えることができました。
しかし、いつもそう平穏には行きません。
それは突然でした・・。