脳と咀嚼②
前回の続きで泰羅先生の講演の続きです。
この先生は認知症と脳との関係を研究されていて、認知症患者においても
やはりポジティブシンキングが重要だそうです。
認知症を改善させる、または進行を遅れせる方法として計算をしてもらったり
少し難しい漢字を覚えてもらうなどが有効との事。
老人ホームや介護施設でよくおこなわれるのが絵を描くことや歌を歌うこと。
しかし、絵や歌は評価が人によって異なるし、オーバーにほめてもそれが本当に
すごいかどうか本人にはわかりにくいようです。
また、もともと絵や歌が苦手な人ははじめから関わろうともしないそうです。
それに対し計算や漢字の習得は結果がはっきりしており、成果がわかりやすく
正解なら徹底的にほめることができます。
すると患者の脳はほめられたことに対して活性化し、もっとほめてもらうために
頑張ろうとするようです。
計算や漢字の習得を繰り返していると、今まで自力で歩けなかった患者さんが
自力歩行できるようになったり、補助なしでは食事ができなかった人が
自分で食事ができるようになったりとたくさんの患者さんが回復しているようです。
また講演では”喜怒哀楽をはっきり出す”ことが重要であるとおっしゃっていました。
認知症の進行度にもよりますが、上のようなことに注意していれば進行を遅らせる
だけでなく、回復することも期待できるようです。
プラス思考で”脳を喜ばせる”ことはいろんな意味で大事なんですね。
脳にはまだまだ分からないことがたくさんあり、これから明らかになることも多いと思います。
脳とうまく付き合いながら生活していけば、もっともっと充実した毎日が
送れるかもしれませんね^^。