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抜歯の後は・・・

最近、難しい抜歯が連続し少し疲れ気味の鎌田です。

難しい抜歯、いわゆる難抜歯と言われる抜歯では・・

歯肉の切開
骨の削除
歯を小さく分割

などを行わなくてはならないため侵襲が大きくなり、
術後の痛みが出やすいと言われています。

しかし、あることを意識し始めてから患者さんが抜歯後の痛みを
訴える回数が劇的に減ってきました。

それは・・・

”傷口を洗わないこと”

今までの考えでは細菌などを傷口に残さないために、抜歯後徹底的に生理食塩水で
洗浄していました。

洗浄により細菌の数は減り、2次感染の危険性は少なくなります。
結果的に術後の痛みは軽減すると考えられていました。

しかし口の中はもともと細菌だらけ・・
そんなに洗浄する意味があるのかな?と疑問に思っていました。

抜歯の後は必ず、出血が起こります。
その血が傷口をしっかり覆い、肉となりやがて骨となるんです。

傷口を覆ってくれる血を洗い流せば、傷が露出して治りが遅れてしまい、
痛みが持続してしまうようです。

難しい抜歯の後は洗いたい気持ちをぐっと我慢して、できるだけ器具を
使って細菌を除去し、血がたくさん出るように工夫します。

そうすれば痛みが出ても大したものにはならないようです。


”かまた歯科で抜歯すると血がたくさん出るよ”
と言うことになるかもしれませんが、わざとです^^。

抜歯後の出血はよっぽどの全身的な疾患がない限り、問題なく止まります。
(一番止まらないのが、重度の肝疾患)

これからも痛みが出ないような抜歯を心掛けてやって行きます^^。

by   at 13:47
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